種まき・収穫・種採りの喜びを分かち合う「タネリンピック2020」に参加しよう!

種まき・収穫・種採りの喜びを分かち合う「タネリンピック2020」に参加しよう!

「たね(種子)」に興味がある方々は、さまざまな活動をしています。例えば、自分で採種した「たね」を交換・ギフトしている方もいれば、ある地域でずっと受け継がれてきた「たね」を探し出して、絶えてしまわないように守っている方もいます。
「たね」にとって一番大切な活動は「たねをまくこと」です。たねは命そのものですが、保管しておくだけでは、やがては発芽する能力がなくなり、命は失われてしまいます。たねをまいて植物が育って、新しいたねができる。それを繰り返しているからこそ、ずっと長い年月にわたって、命がつながっていくのです。

みんなでもっと「たねをまくこと」を楽しもう!という企画が、今年立ち上がりました。東京オリンピックに合わせて「タネリンピック2020」と名付けられたこの企画について、主催してくださっている「ナチュラルフード森の扉」代表・野原典彦さんに伺ったお話も合わせてご紹介します。

「タネリンピック2020 〜種の輪の祭典〜」とは

タネリンピック2020は、たねをつなぐ活動をしている農家さんやグループなどの情報を一か所に集めて、たくさんの人に見てもらおうというものです。栃木県を拠点に自然栽培の青果などを取り扱っている八百屋「ナチュラルフード森の扉」さんが発起人となり、2020年1月にスタートしました。現在は主にFacebookページ上で情報を発信しています。

まずは小さく、自分たちの出来ることから始めて行きましょう。種まきから収穫、そして種採りまで、種を繋ぐ活動をされている参加国(農家さんやグループ、団体)を募り、FBサイトにて順次紹介させて頂きます。その参加国の皆さんに各自、年間スケジュールのイベントをアップして頂き、イベントの閲覧者の誰もが自由にタネリンピックの選手として、参加が出来る仕組みです。(参加国は活動紹介だけでも可です)
種まきから種採りまで年間を通しての参加はもちろんのこと、スポットでの参加も自由です。

タネリンピック2020のFacebookページより


自家採種をしている方々の情報をWeb上でまとめて見られるところはこれまでほとんどなかったと思われますので、とても貴重な情報が集約されたページです。
栃木県を中心に、茨城県、東京都、神奈川県、静岡県、長野県、愛知県などから、幅広い農家さんやグループが参加されています。育てている作物も、米や大豆、雑穀、野菜など多種多様です。

Green Rhythm代表のコジマは、2020年1月25日に栃木県茂木町で行われた「タネリンピック2020 小さな開会式」に参加してきました。
タネリンピック参加国の全員が出席したわけではありませんでしたが、農家さんや料理人の方、プロモーションが得意な方など、いろいろな方面から「たね」に興味を持っている方々が集まりました。
どこか懐かしい里山の風景の中で、のんびりと、それでいて熱く、たねの話で盛り上がることができました。楽しいひと時でした。

在来大豆が入ったおこわ

タネリンピック開会式では固定種や在来種の野菜をふんだんに使ったランチをいただきました。写真は在来大豆が入ったおこわ。在来大豆はそれぞれに特徴があるので、見ていて飽きません。(2020年1月撮影)

「種まき・収穫・種採り」に対する想い

タネリンピックの主催者である「ナチュラルフード森の扉」の野原典彦さんに、メールでの取材をお願いしたところ、快く引き受けてくださいました。タネリンピック2020への想いをご紹介します。

ーータネリンピック2020の開会式から7ヶ月がたちました。実際にタネリンピックをやってみていかがですか?手応えを感じたこと、嬉しかった反響などがあればお教えください。

野原さん:これまで自分と面識がなかった人やグループからもエントリーしていただいたので、それがとても嬉しかったです。

ーー今後、タネリンピックでやりたいことや、参加国のみなさんにもっとこうしてもらえたらいいなと期待していることはありますか?

野原さん:外部向けのイベントだけでなく、日常的な種を繋ぐ活動(種まき・収穫・種採りなど)の情報もアップしてもらえると、さらに良いですね。

※タネリンピック2020のFacebookページでは、イベント以外についても発信されています。

たねまきびと@茂木小深在来大豆。今年も無事に開花しました。本日は早坂の棚田にて炎天下の刈り払い作業。草から逃げ出す小さな羽虫を狙ってか?いつのまにか自分の周囲はシオカラトンボだらけ。刈り払いが終わっても、催促するように自分の後を…

タネリンピック2020 ~種の輪の祭典~さんの投稿 2020年8月17日月曜日

ーータネリンピックは2021年になっても続きますか?

野原さん:タネリンピックはオリンピック開催の年に合わせ4年ごとの開催を予定していますが、種に関するイベントなどは今後も手掛けていきたいと思います。

ーーありがとうございました。最後に、この記事を読んでくださっている方に向けてのメッセージをお願いします。

野原さん:種を未来へ繋ぎたい方、ぜひとも繋がっていきましょう♪

珍しい在来大豆や在来小豆の展示

タネリンピック開会式では、珍しい在来大豆や在来小豆の展示も。(2020年1月撮影)

まだ間に合う!タネリンピック2020に参加するには?

2020年も残すところあと4ヶ月ほどですが、今からでもタネリンピックに参加することは可能です。ぜひ、盛り上げていきましょう!

自家採種をしている「参加国」として参加を表明したい方

タネリンピック2020のFacebookページにある説明をよくお読みいただき、主催者のナチュラルフード森の扉さんにお問い合わせください。

たねをつなぐ活動がおもしろそうだと思った方

タネリンピック2020のFacebookページで、参加国の方々が発信している情報をご覧になってみてください。たねに関するイベントやワークショップの告知だけでなく、珍しい在来種の野菜が育っていく過程も見られます。
イベントについては、新型コロナウイルスの影響で開催を見送っている参加国もあるでしょうし、遠方からはなかなか参加しにくい状況かもしれません。その場合は身近な地域で自家採種されている方がいるか探してみると、新たな発見があると思います。

たねの話はまだピンとこないという方

まずは、タネリンピック2020のFacebookページを眺めてみてください。野菜や穀物、それを育てている方々の写真がたくさん出てきます。その中で、もし気になる投稿があれば、ちょっとだけ時間をかけて読んでみてください。
普段私たちが食べている野菜や穀物は全て、一粒の「たね」から育ったものです。その「たね」を大切にしている方々がどういう考えを持って活動をしているか、少しでも興味を持ってもらえれば嬉しいです。
また、タネリンピック2020の参加国は原則として農薬や化学肥料を使わずに栽培している方々なので、そういった情報を得るためにのぞいてみるのも良いのではないでしょうか。

おわりに

「たねをまく」という活動は、特別なことではありません。ベランダなどのちょっとしたスペースで、プランターや植木鉢でも始められます。その小さな場所で、命を育む楽しさと喜びを感じることができます。うまく育たなかったり病気になってしまったりして、難しさに直面することもありますが、それも良い経験です。
まずは「たねをまく」ことから始めてみませんか?

タネリンピック2020のFacebookページはこちらから
※タネリンピック2020に関するお問い合わせは、主催者様に直接お願いします。Green Rhythm宛にお問い合わせいただいてもお答えができませんので、ご了承ください。

主催者の「ナチュラルフード森の扉」さんのWebサイトはこちらから

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