自分の手でブドウをワインにしよう!「横濱ワイナリー」でワインづくりに参加してみた

自分の手でブドウをワインにしよう!「横濱ワイナリー」でワインづくりに参加してみた

「あひるシェフに会えるお店」としてたびたびご紹介している「横濱ワイナリー」。その名の通り、横浜でワインを作っています。
毎年、秋になってワイン用のブドウが収穫されると、醸造作業が始まります(一部、ブドウ以外の果物から作っているワインもあります)。今回は、醸造作業を少しだけお手伝いしてきましたので、その様子をご紹介します!

横濱ワイナリーってどんなところ?

横濱ワイナリーは2020年11月1日に、醸造開始から3周年を迎えました。
お店は、みなとみらい線「元町・中華街」駅の元町口から徒歩3分ほどの場所にあります。中華街に行くときの出口から出てしまうと遠回りなので、ご注意ください。
元町口を出ると、左手に有名な元町ショッピングストリートがありますが、そちらではなく反対側に向かいます。ドンキホーテを通り過ぎて、パン屋さんの角を右へ曲がると、左側に横濱ワイナリーが見えてきます。

横濱ワイナリーの外観

横濱ワイナリーの外観。「Yokohama Winery」と書かれた青い看板と、店先の樽が目印です。(2020年11月撮影)

「日本で一番小さくて、一番海に近いワイナリー」というキャッチフレーズの通り、すぐ裏は海。こじんまりしたお店なので、販売だけでなくワインの醸造もここでやっていると聞くと、驚かれるのではないかと思います。

横濱ワイナリーのワインは、日本で栽培されたブドウを100%使って作られた「日本ワイン」です。原料は山梨県の「甲州」、岩手県の「ヤマブドウ」、山形県の「デラウェア」など、いろいろな品種のブドウを使っています。オーナーの町田佳子さんが日本各地から選んだものです。
飲んだときにまず感じるのは「優しさ」。アルコール度数が低め(8〜10%前後)のものが多く、「お酒くささ」があまり感じられないので飲みやすいです。お寿司などのさっぱりした和食にも合いそうです。

店内ではボトルの購入と、有料のテイスティングができます。ワインの種類がたくさんあるので、どれを買おうか迷う!と思ったら、まずはテイスティングしてみるのがおすすめです。
日によっては、あひるシェフ特製のおつまみも注文できるかもしれません。

お店の奥には、ピカピカのタンクが並ぶ醸造所があります。普段は醸造スタッフ以外は入れません(※)。ただし、短期間に多くの人手が必要なとき、横濱ワイナリーのファンが集まるグループに「醸造作業のお手伝いをしてもらえませんか?」と声がかかることがあります。
今回は、そのお誘いに乗って、横濱ワイナリーに行ってきました。

※醸造シーズン以外は、完全予約制で見学も受け付けています。詳細は横濱ワイナリーにお問い合わせください。

思わず熱中!ブドウの除梗

ワイナリーに着くと、岩手県の九戸村から届いた「ヤマブドウ」が待ち構えていました。除草剤や化学肥料を使わずに、自然農法に近い育て方をしているものだそうです。
ヤマブドウはジュースに加工されることが多いらしいですが、横濱ワイナリーでは赤ワインを作ります。ちょっと酸味が強くて、横濱ワイナリーのワインの中では比較的パンチが効いた味です。だからこそ、「一度飲んだらクセになる」「やっぱりこれが一番好き」という根強いファンも多い品種です。

この日の作業は、ヤマブドウの除梗(じょこう)でした。除梗とは、実と実をつないでいる柄の部分(果梗)を取り除くことです。除梗は機械でもできるのですが、果梗ごと切れてしまうので、ブドウを発酵させるときに果梗が混ざってしまいます。今年はなるべく果梗を混ぜないようにするために、手作業で除梗をしているそうです。

食品工場でも使われるヘアキャップや手袋、エプロンなどを身に付けたら、いざ醸造所へ。容器の上に金網を乗せて、そこにブドウをこすりつけるようにすると、実の部分だけが容器の中に落ちていきます。

除梗作業の様子

除梗作業の様子。小粒で丸い実が特徴のヤマブドウは、金網のサイズにぴったりです。(2020年11月撮影)

作業内容はいたってシンプルですが、コツをつかむまではなかなかうまくいきませんでした。力加減やブドウの持ち方、手を動かす方向など、ちょっとしたことで作業効率が変わります。どうやったら少しでも早く、疲れずにできるかを考えながら手を動かしていると、なんだか楽しくなってきます。作業を終えて出るときは、もっとブドウに触れていたい!と思ってしまったほどでした。

今回お手伝いしたのは除梗のみでしたが、赤ワインになるまでに、この後もさまざまな工程があります。除梗したヤマブドウをタンクの中に入れて、酵母の働きによって発酵させます。それから、プレス(圧搾)などの工程を経てワインへと変身していくのです。

「つくる」過程を体験できる喜び

今回の作業に参加してみて感じたのは、横濱ワイナリーの魅力はワインの味だけにとどまらないということです。
この日は7人ほどが作業に参加しました。雇われたスタッフではなく、全員が有志です。何度も来ているというベテランの方から、今日が初めてという方まで、どなたも楽しそうに、一生懸命に手を動かしていました。

ほんの少しでもワインづくりの工程に関わることができるというのは、買ってきたワインを飲むのとは全く違った体験です。「あのとき自分が除梗したブドウがワインになったんだ」と思うと、きっと特別な味がすると思います。
コジマも、ヤマブドウのワインが出来上がったら買おう!と心に決めています。

作業を通して連帯感が生まれるのも良いところですね。初対面の方とも作業のコツを教え合ったり、ワインの話で盛り上がったり、和やかな雰囲気で過ごすことができました。
オーナーの町田さんにも、ヤマブドウのことをいろいろ教えていただき、とても勉強になりました。

小規模なワイナリーだからこそ、「つくる人」と「買う人」の距離が近くて、ときには「買う人」が「つくる人」になることもできる。横濱ワイナリーは「ワインを作っていて、ワインが飲める場所」というだけでなく、多くの人がワクワクしながら参加しているコミュニティといえるのかもしれません。
「お客様」ではなく「仲間」になれるのが、横濱ワイナリーの最大の魅力ではないでしょうか。
ワインのことをあまり知らなくても、問題ありません。なんだかおもしろそうだと思ったら、まずはお店を訪れてみてください。

作業後に飲むワインとあひるシェフのおでん

作業後に飲むワインは、言葉で言い表せないおいしさです。だしがたっぷり染み込んだ、あひるシェフのおでんとともに。(2020年11月撮影)


【横濱ワイナリーへのアクセス】
〒231-0801
神奈川県横浜市中区新山下町1-3-12
TEL 045-228-9713
みなとみらい線「元町・中華街」駅下車 元町口出口より徒歩3分

※新型コロナウイルスの影響により、横濱ワイナリーの営業時間は変則的となっています。お出かけの前に、Facebookページで最新情報をご確認ください。
横濱ワイナリーのFacebookページはこちら

※通販で横濱ワイナリーのワインを購入できます。
横濱ワイナリーのサイトはこちら

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